一日にたんぱく質を100g程度摂ることが健康に良いとされています。しかし、たんぱく質を100g摂るのは案外大変で、食事内容や調理方法など気にすべきことがあります。
そこで本記事では、一日で100gのたんぱく質を摂れる食材や料理、具体的な朝昼晩のメニューをご紹介します。効率良くたんぱく質を摂取し、健康的な生活を送りましょう。
人間が1日に必要なたんぱく質の摂取量
結論、人間が一日に必要なたんぱく質量は、その人の性別や体重、活動量、年齢により変動します。下記では、性別や年齢別に摂取が必要なカロリーや量をご紹介します。
たんぱく質の摂取目標量
参照:日本人の食事摂取基準(2020 年版) 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書」では、人間一人あたりのたんぱく質目標摂取量を上記のように定めています。
人間一人あたりの総摂取カロリーは男性で2,650カロリー、女性は2,000カロリーです。具体的な男女別のたんぱく質摂取目標量は下記になります。
参照:日本人の食事摂取基準(2020 年版) 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書
【年齢別】1日に摂取すべきたんぱく質量
参照:日本人の食事摂取基準(2020 年版) 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書
たんぱく質は摂取をたくさんすれば、良いというものではありません。男性の場合、60g以上の推奨量があり、目標とすべき摂取量はさらに上回ります。
参照:日本人の食事摂取基準(2020 年版) 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書
女性の場合もたんぱく質をたくさん摂取すれば良いものではなく、推奨量と目標量が厚生労働省により定められています。
たんぱく質を過度に摂りすぎると起こる悪影響
たんぱく質は人間が生きる上で大切なエネルギーです。
例えば、筋肉や髪、爪などを作るのに必要なエネルギーであり、ホルモンバランスなどを調整するのに欠かせません。
しかし、過度に摂りすぎることで人間の体に悪影響を及ぼします。下記では、どのような悪影響を及ぼすか具体的に紹介します。
たんぱく質の摂取によるカロリー超過
たんぱく質を多く摂取しようとたんぱく質量の高い食材を多く摂取すると、必要以上のカロリーを摂取してしまい、太る原因となります。
人間の運動消費量と比較して過度に摂取すると、エネルギーを消化しきれないためです。そのため献立が重要になります。食事を摂る前にカロリーを計算し、摂取たんぱく質量を調整しましょう。
※既に持病で腎臓病を患っている方は、プロテインダイエットをする場合、事前に医師に相談することをおすすめします。
【食材別】たんぱく質の含有量
上記の通り、人間が摂取すべきたんぱく質量は定められています。では、どのような食材でたんぱく質がどのくらい摂取できるのか気になるでしょう。男女ともに適正量を摂取できる食材と必要な量を紹介します。
肉系の食材のたんぱく質量
上記は100gあたりのたんぱく質量になります。
豚肉の適正な一日あたりの摂取量は、60~80gです。牛肉は一日あたり40~60g、鶏肉は40~100gとなっております。
一度の多くの肉系の食材を摂取してもたんぱく質摂取量に限界があります。一日数回にわけて摂取するようにしましょう。
魚介系の食材のたんぱく質量
参照:食品成分データベース
上記も100gあたりのたんぱく質含有量です。
魚系はたんぱく質量が高いですが、一食分の目安は15~20gのたんぱく質量となります。数度の食事で適度にたんぱく質を摂取するようにしましょう。
豆系の食材のたんぱく質量
参照:公益財団法人日本豆類協会
上記は100gの成分表になります。
豆系の食材もたんぱく質量が高いのが特徴です。加工食品に多くたんぱくを含んでおり、その他の食材と適度に食することでたんぱく質を効率良く摂取できます。
乳製品系のたんぱく質量
肉系や魚介系と比べるとたんぱく質の摂取量は低くみえますが、たんぱく質を摂取するには乳製品系の食品を食すことも欠かせません。
すべての食材をバランス良く摂取するように心掛けましょう。
たんぱく質の摂取不足でも体に悪影響を及ぼす
たんぱく質の過度な摂取でも体に悪影響を及ぼしますが、たんぱく質不足でも体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
下記で具体的にどのような悪影響を及ぼすか紹介します。
太る可能性がある
たんぱく質の摂取量が不足すると、筋肉量の減少になり、結果的に基礎代謝が低下し、太る可能性があります。
基礎代謝が下がるとエネルギー消費量が減るためです。「ダイエットは食事をしない方が良い」と考える方もいますが、基礎代謝が低下するため逆効果になることもあるでしょう。
また、エネルギーがうまく消費されないため、生理不順や低体温になる可能性も考えられます。
高齢者はサルコペニアやフレイルになる可能性がある
たんぱく質摂取量が減ると、高齢者はサルコペニアやフレイルになる可能性もあります。「サルコペニア」「フレイル」についてはこちらの記事をご覧ください。
運動能力が下がり、体調不良を起こすことが多くなるでしょう。ひどい症状の場合、歩行するのが大変になる可能性もあります。
髪や爪、肌に悪影響を及ぼす
たんぱく質からできている髪や爪に影響が出る可能性があり、髪のパサつきや爪の形状不全になることがあります。
また、たんぱく質はコラーゲンの生成をするエネルギーなため、肌にも影響を及ぼすでしょう。ツヤやハリが低下し、老化が進行する恐れがあります。
たんぱく質不足の場合はプロテインを摂取
食欲がそそらず、たんぱく質量が高い食材を食せないこともあるでしょ。また、仕事で忙しく食事をしっかり摂れない方もいらっしゃるでしょう。
その場合、プロテインを飲んだり、料理に混ぜたりすることでたんぱく質摂取量を高められます。調理の手間をかけずにたんぱく質摂取量を高められるため、ぜひ試してみてください。
適度なたんぱく質を摂取して健康な体を維持しよう
一日に100g程度のたんぱく質を摂取することで、健康的な体になれるでしょう。そのためには、たんぱく質量の高い肉系や魚系などの食材を適度に食することが重要です。
しかし、さまざまな事情により、食事を摂れない、調理できないこともあるでしょう。その場合、プロテインを活用してたんぱく質量をあげることで簡単にたんぱく質を摂取できるようになります。
健康や髪質、肌質のためにも適量のたんぱく質を摂り、生活しましょう。